RS3PE症候群
Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edemaの頭文字より名づけられた予後良好、血清反応陰性、圧痕を形成する浮腫を伴う対称性滑膜炎が特徴で、1985年McCartyらによって提唱された疾患です。
RS3PE症候群は和訳すると、「自然に良くなる傾向のある、圧痕を伴う浮腫を伴う血清反応陰性の対称性滑膜炎」となります。
本症の臨床的特徴は、①急性発症、②50歳以上の高齢発症、③四肢の対称性関節炎、④手背、足背の圧痕性浮腫
比較的急な発症の、左右対称性の手指・手の関節・滑膜炎炎、手の圧痕性浮腫が典型的な症状でボクシンググローブハンドと呼ばれることもあります。肘・肩・膝・足に関節症状が出現することもあります。
血液検査にて、炎症所見を呈しますが、抗核抗体やリウマトイド因子などの自己抗体は、基本的に陰性です。
比較的少量のステロイドが著効するとされています。
リウマチ性多発筋痛症と同様に、少量のステロイド投与で改善する予後良好な疾患であるが、反応が悪ければ悪性疾患等が隠れている可能性があるため、全身検索が必要である。