TREATMENT
骨粗鬆症とは、骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
骨粗鬆症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、せぼね(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部骨折)などです。骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。
からだの中の骨は生きています。同じように見えても、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗鬆症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
診断はX線(レントゲン)検査でも可能です。
骨の量や成分(骨密度)を測定するためには、デキサ法(2重エネルギーX線吸収法)、超音波法、MD法、CT法といった詳しい検査があります。当院では、最新の骨密度測定器で次世代式の超音波式骨密度測定装置EchoStaionを用いて、被曝の影響を気にせずに検査が可能です。
骨粗鬆症は予防が大切な病気です。
治療は内服薬や注射などによる治療を行います。骨折した場合は、それに応じた治療が必要です。女性は閉経後に急速に進行していくことがわかっており、身長が若い頃よりも2〜3cm縮んだ場合には骨粗鬆症が隠れている可能性があるとされています。
当院では運動療法、食事指導と組み合わせて骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2015年版) に基づき、骨粗鬆症学会認定医として患者さんごとに最適な治療法をご提案できるよう努めてまいります。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2015年版)で推奨される薬物治療開始基準