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モヤモヤ血管に対する動注治療を開始しました。

[2024.09.01]

 9月よりオクノクリニックとライセンス契約を結び、当院でも動注治療を開始することにしました。この治療の存在と有用性については、以前より認識をしていましたが、保険診療ではないことが、当院の実際の治療導入は思いとどまらせていました。ですが、自分がリウマチ専門医ということもあり、リウマチを心配されて当院へ来られる方が多いものの、各種検査や診察にて、結果、関節リウマチではなく、変形性指関節症(へバーデン結節、ブシャール結節)であった患者さんも多くいらっしゃます。そういう患者さんで、指先に痛みを抱えていらっしゃる方には、テーピング指導や、有効とされる漢方薬のご提案ももちろん行ってきました。また、数年前に登場した大豆成分サプリメント(自費)についても紹介はしてまいりました。ですが、確かにある程度、有効とおっしゃる患者さんはいらっしゃるものの、大半の方は、残念ながら、必ずしも満足してもらえるような、痛みを緩和する効果は得られていなかったのではいかと感じております。いろいろと病院、診療所へ行ってもいい結果が得られなくて、こちらへきたら何とかなると望みを思ってきたのに、、、。そうおっしゃった患者さんも何人かいらっしゃいました、、、。
 患者さんには失礼ですが、むしろリウマチであってくれた方が、いろんな治療薬もあるし、治療で関節炎が改善し、患者さんも痛みが和らいで楽になってくれるために、ありがたいんだが、、、と思っているリウマチ医は私一人ではないはず、、。です。きっと。。。
 そんな悩みを今まで抱えていたのですが、それが吹っ切れたのが、7月に参加した臨床整形外科学会です。この会ではエコーハンズオンセミナーに参加したりと、とても有意義なものであったのですが、そんな中でも、とあるセミナーで演者の先生が、何と、この治療を実際に受けられて(個人情報のこともあり、詳細は割愛いたします。)、比較的経過が良好であると発表されていたのです。そんなの、いろいろと発表されている症例報告なんかより、全然信頼できますよ。この先生は、今までも多くの講演発表をこなされており、私も大変勉強させていただいている先生の1人です。そんな先生も、自分と同じように変形性指関節症の患者さんにもっとよりよい治療法を提供したいとの思いから、この動注治療を開始したとおっしゃっていました。
 しかし残念ながら、この治療も根本的な治療にはならず、あくまでも痛みを和らげる治療法の一つとなります。末期に変形されてしまった患者さんよりも、まだ変形は進んでいないのだけれども、痛みが辛い患者さんにはより効果が得られやすいようです。本治療は保険診療外(自費治療)となるため、最初から推奨するのではなく、まずは従来通りの保険診療を行います。それでも、難渋する患者さんには、治療選択肢の1つとしてご検討していただくことになります。
 ご興味ある方は、診察で医師に相談ください。

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